未来につながる「食のまちづくり」セミナーが開催されました!

30日(月)、講師に寺本英仁氏(島根県邑南町  農林振興課/総務省  地域力創造アドバイザー)をお迎えした「未来につながる『食のまちづくり』セミナー」が開催されました。

寺本氏は「本当に美味しいものは地方にあり、美味しいものをつくる人も地方にいる」という「ビレッジプライド」をモットーに、邑南町が推進する「A級グルメのまち」の仕掛人として、道の駅、町営のイタリアンレストラン、食の学校、耕すシェフの研修制度を手掛けています。

セミナーは「いま、なぜ『食』に注目するのか?」という問いから始まり、生産者や飲食業者とともに「A級グルメのまち」として地域の活性化を実現した島根県邑南町の先進事例が紹介されました。

今回のセミナーが、市民一人一人が小浜の資源の価値を見つめなおすきっかけになるといいですね。

食文化館こども学芸員を開催しました!

22日(日)、食文化館は「食文化館こども学芸員」を開催しました。
このイベントは、小学4~6年生に食文化館学芸員の仕事の一つ「館内案内」を体験してもらうものです。
今回は小浜市内を対象に募集を行い、7名の児童が参加してくれました。

カラフルな和紙で名札を作り、食文化館が用意した名前入りの名刺を持ったら準備完了です。学芸員が館内案内の方法を指導したあと、実際に来館者を案内しました。

数人のグループでミュージアムの案内をしてもらうので、少し難しそうな展示コーナーも、元気よくチームプレーで乗り切ってくれました。

案内終了後は、こども学芸員認定証と顔写真入りの認定バッジをプレゼント。
イベントが終わった後にも、子どもたちから「もう少し展示を観たい」という声を聞くことができました。
このイベントが、子どもたちが食文化館や小浜の食のことを知り、それをたくさんの人に伝えてくれるきっかけになれば嬉しいです。

若狭東高生主催 医食同源 番外編「薬膳のすすめ~夏編~」が開催されました!

21日(土)、食文化館キッチンスタジオでは若狭東高生主催の薬膳料理教室が開催されました。
献立はトマトとオクラのさっぱりスープ、夏野菜と長いもの黒酢炒め、枝豆とジャガイモのサブジ風、切り干し大根の梅和え、豆乳プリンキウイソース、雑穀米です。

講師の若狭東高生活創造科の生徒によると、夏の薬膳のポイントは3つ。①身体にこもった熱を冷ます食材をとる、②失った水分を補う食材をとる、③「心」(血液の循環、情緒)を養う食材をとることです。
当日の献立はこれらを網羅することはもちろん、手に入りやすい食材で気軽に作ることのできるものでした。

終了後、参加者からは「薬膳は難しくないと実感した」「生徒さんが一生懸命でとても好感が持て、お料理の内容も美味しくて良かった」「プレゼンもよく考えられていて感心」といった声を聞きました。

気軽で美味しく作れる薬膳で、この夏を乗り切りたいですね。

かけはしサポーターが粽(ちまき)を作りました!

食文化館では、旧暦の端午の節句(今月18日)に合わせ、かけはしサポーター(運営ボランティアの一つ)が粽を作りました。

粽は、米粉や餅粉を笹の葉などに包んで蒸した餅で、端午の節句の行事食です。男児の成長を願って食べ、地域によっては邪気払いの意味をもつため、玄関口に飾ることもあります。小浜市若狭区の椎村神社の祭り(5月5日)では、玄米の粉で作った粽が欠かせない供物です。

餅を包む葉には、全国的には笹のほか真菰、カヤ、ヨシ等も使いますが、食文化館ではススキの葉で包み、イグサで結びました。
サポーターのメンバーは、餅が葉からはみ出さないよう丁寧に、たくさんの粽を作っていました。

粽は食文化館の町屋で展示する予定です。どうぞご覧ください。

展示期間:6月15日(金)~18日(月)

立命館大学 食マネジメント学部のフィールドワークが行われました!

今月2~3日、小浜市で立命館大学 食マネジメント学部のフィールドワークが行われました。食マネジメント学部は、今年の4月、日本ではじめて食を総合的に学ぶ学部として滋賀県草津に開設された新しい学部です。今年度から、新入生のカリキュラムに小浜市でのフィールドワークが組み込まれました。

当日、約400人の学生が食文化館に到着。グループごとに、市内で開かれた「食育・食文化」「水産業」「観光・インバウンド」「環境」など6分野33のプログラムをそれぞれ体験しました。
食文化館ではキッズ・キッチンやミュージアムの運営、小浜市の伝統行事と食をテーマとしたプログラムを実施し、二日目には、学生が体験内容を考察したプレゼンテーションも行いました。小浜市や食文化館は両日とも立命館の学生であふれました。

プレゼンテーション後の質疑・討論からは、学生達が真剣に小浜の食やその発信の仕方を考えてくれていることが伝わってきました。

今後、このフィールドワークを通じて、小浜市の食のまちづくり推進と食マネジメント学部の学びがより一層発展するといいですね。

「北前船」日本遺産認定セレモニーが開催されました!

5月24日(木)、食文化館では、小浜市が日本遺産「荒波を越えた男たちの夢が紡いだ異空間 ~北前船寄港地・船主集落~」に追加認定されたことを受け、記念セレモニーが開催されました。市は2015年にも「海と都をつないだ若狭の往来文化遺産群 -御食国若狭と鯖街道」で日本遺産第一号に認定されており、県内で唯一、二件目の認定となります。

北前船は、江戸時代から明治時代にかけて、天下の台所である大坂と北海道を日本海経由で結ぶ西廻り航路で活躍した廻船です。小浜港は天然の良港で多くの船が寄港し、昆布やにしんなど様々な文物、食文化をはじめ様々な文化が運ばれました。セレモニー当日は、昆布巻きのふるまいも行われました。

食文化館では、24日(木)の認定日から6月18日(月)まで特別企画展「若狭小浜の召しの昆布」(観覧無料)が開催中です。
ぜひ、ご覧ください。


御食国アカデミー vol.4「アル・ケッチァーノ奥田政行シェフの料理教室」が開催されました!

5月21日(月)、食文化館では御食国アカデミー vol.4として、山形県鶴岡市のイタリアンレストラン「アル・ケッチァーノ」から奥田政行シェフをお招きし、料理教室が開催されました。
奥田シェフが手掛ける、庄内平野の良質な食材と日本海の新鮮な魚介を使った料理が楽しめるアル・ケッチァーノは、国内外の食通から人気を集めています。

当日は奥田シェフが解説をする料理デモンストレーションをはじめ、実際の調理・試食も行われ、多くの料理人や、料理人志望の方にご参加いただきました。シンプルな食材と調味料から出来上がる料理のおいしさに、驚きの声が上がっていました。

「御食国アカデミー」は、食を学ぼうとするすべての人に開かれるプログラムです。
若狭おばまの美食がさらに磨かれるといいですね。

SAVOR JAPAN全国大会が行われました!

「SAVOR JAPAN」(セイバージャパン)は、平成28年度に創設された農林水産省の認定制度で、地域の農林水産物を使った「食」を核に、景観や食の体験などの観光資源により、農山漁村を訪れる外国人観光客の増加を目的としており、昨年12月に小浜市も認定を受けました。

そして、今年度の全国大会は小浜市で開催。全国から認定地域が食文化館に集まりました。
大会冒頭では、小浜市松崎市長が食のまちづくり等の取組を紹介し、その後、同じく認定を受けた一関市・平泉町、にし阿波地域の取組事例が紹介されました。

意見交換やグループディスカッションの時間も設けられ、観光客の心に訴えるポスター写真やキャッチコピーについて、各地域が問題点・改善案を出し合っていました。

大会の最後には小浜市の郷土食であるへしこを使った手まりずしや、鯖のなれずし、鯖ずしを食べながらの交流会も行われました。

今回の認定を契機に、小浜に多くのお客様が遊びに来て下さると良いですね。

企画展示「和食 日本人の伝統的な食文化 小浜の食から見る」を開催中です!

食文化館では、和食がユネスコ無形文化遺産に登録されてから、今年で5年を迎えるにあたり、企画展示「和食 日本人の伝統的な食文化 小浜の食から見る」を開催中です。

本展示は、遺産登録の根拠となっている和食の特徴を、小浜の食を通して紹介したものです。
和食の特徴として、以下の四つが挙げられます。

①多様で新鮮な食材とその持ち味の尊重
②健康的な食生活を支える栄養バランス
③自然の美しさや季節の移ろいの表現
④年中行事との密接な関わり

たとえば、①については、日本は海・山・里という表情豊かな土地で、地域にねざした食材が作られてきました。そのため、素材の味わいを活かす様々な技術が発達しています。
食文化館のある小浜市の場合、かつて鯖が大量に獲れたため、鮮度や味を維持させる保存・加工技術が磨き抜かれました。現在でも、市内には鯖を使った多様な料理が根付いています。
本展示では、鯖や若狭ふぐなどを例に、伝承料理等の再現レプリカも展示しています。

ご覧いただいたお客様が、小浜はもちろん、ご出身地についても、上記の4項目を考え直すきっかけとなれば幸いです。
ぜひ食文化館にお越しいただき、ご覧ください。

浜焼き鯖のしょうが飯のふるまいを行いました!

食文化館では、グループマーメイド(キッチンスタジオ運営ボランティア)による「浜焼き鯖のしょうが飯」のふるまいを行いました。
浜焼き鯖は小浜の名物で、鯖を開いて串にさして焼き上げたものです。夏場、いたみやすい鯖を保存するために考え出されたものと言われています。

浜焼き鯖のしょうが飯は、酒・薄口しょうゆに浸しておいたお米に浜焼き鯖をのせて炊いたあと、頭や骨を取り除いて身をほぐし、白ゴマ・白ねぎ・しょうがを加えてご飯に混ぜ合わせます。浜焼き鯖と、しょうが・白ネギの相性が抜群の逸品です。

江戸時代の若狭国の郷土誌『稚狭考』(1767年刊)には、次のように書かれています。

「現在、鯖飯が殊更に流行している。十杯、二十杯食べる人もいる。」

当時「鯖飯」が大変流行して20杯も食べる人もいたようで、その人気の高さがうかがえます。当時の「鯖飯」の詳しいレシピはわかりませんが、ふるまわれたものと似たものかもしれませんね。

ふるまい当日は、11時の開始から多くのお客様が食文化館に足を運んでくださいました。
浜焼き鯖を買って、自宅でも作ってみたいですね。