民話
蒼島の弁天さん
加斗の松原から海をながめると、赤い鳥居がくっきりと見える小さな島があります。
これが蒼島です。この島の周りは400mほどあります。坂道を登っていくと、一番上の台地に小さなお社があり『弁天さん』がお祀りしてあります。弁天さんはとても美しい女の神様です。
蒼島の近くにある下加斗に神様より美しい娘が生まれると、弁天さんのたたりが出て、病にかかったり、不幸になったり、早く死んだりしたそうです。
それで、蒼島のお社には男の人だけがお参りできて、女の人はお参りが出来ませんでした。
時代が移り変わり、集落に美人が生まれても弁天さんのたたりなどなくなり平和な村になりました。
毎年7月15日は、弁天さんのお祭りです。上加斗と下加斗の集落では神主さんや村人を乗せた船を出して、蒼島の弁天さんにお参りしています。もちろん、今では女の人もお参りするようになりました。
【上加斗・下加斗区】