地域

蒼島(あおしま)

昭和26年6月9日に国の天然記念物に指定

 蒼島は小浜市加斗の海岸から約1kmの距離にある面積約2haの島です。
 地形的には、南北に走る尾根から海へ向かう急な斜面が大半を占めており、東側の岩場には洞窟も見られます。

 本島には弁天を祀る蒼島明神があり、その社の森林として保護されてきたためか、
植生には人手が加わった形跡がなく、原生状態の照葉樹林となっています。
 この森林は1951年に「蒼島暖地性植物群落」として国の天然記念物に指定されています。
 蒼島には55科122種の植物が記録されており、中でもこの島を北限産地とする
ナタオレノキとムサシアブミが、かなりの個体数で自生しています。
 多くの暖地性植物によって構成される蒼島の森林は、若狭地方の島の極相林として極めて重要なものです。

 海抜39mの島で、外界の荒波をまともに受ける北岸は、浸食により大きな洞窟を生じているので、砂浜は島の南岸に少し有るのみです。

【下加斗・上加斗区】