小浜市の生涯食育と義務食育について
小浜市の「食のまちづくり条例」の中でも、特に食育については、重要な分野として位置づけ、人は命を受けた瞬間から老いていくまで生涯を通じて食に育まれることから、「生涯食育」という概念を提唱しています。そして
「身土不二(しんどふじ)」(その土地で生産されるものを食べることが最も体に良いということ)の理念にもとづく地産地消とともに、食文化館、教育機関、公民館、健康管理センターなどにおいて、ライフステージに合わせた食育事業を数多く実施しています。中でも、成長期の子どもたちの食育は大変重要であると考え、市内の就学前の園児、小学生、中学生全員が一定の食育体験学習ができるように「義務食育」体制をとっております。
平成24年度には、市民の皆様の選食力、フードリテラシーの向上を目指し、「身土不二」「一物全体食」「五味五色五法」など、東洋的な視点を取り入れたオリジナルの食生活指針「元気食生活実施ガイド」を作成しました。
国に先駆けて、平成12年から積み重ねてきた小浜の特色ある食育事業は、全国的にも早くから注目され、「和食−日本人の伝統的な食文化」が世界無形文化遺産に登録される際にも情報提供等の面で貢献しました。さらに、平成27年7月には、ミラノ万博にて、現地の子ども達を対象に「キッズ・キッチン」を実施し、小浜の食育理念を世界に発信しました。
こうした食育事業は「食育ツーリズム」として、地域外の方々にも参加して頂いています。