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奥窪谷六斎念仏保存会


奥窪谷の六斎念仏

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指 定 所在地 管理者
平成16.4.13 登録 小浜市西相生(奥窪谷) 奥窪谷六斎念仏保存会


 その由来については明らかではない。江戸時代の記録では、小浜願勝寺(六讃堂・念仏道場)の配下に42箇所の六斎念仏講があったと記されており、現在でも、若狭地方では30箇所以上で行われている。
 奥窪谷(行政区「西相生」の奥半分の集落)の六斎念仏は、1月16日の仏法始めから、10月14日の鉦納めまで毎月行われる。この念仏講では、講掛け軸「南無阿弥陀仏」を前に念仏が唱えられる。他地区で見られるような、盆や新仏時に行うのみでなく、毎14日の六斎日に念仏を行うことが、六斎念仏としての宗教儀礼をよく伝えており、近隣に類例は少ない。鉦に合わせ舞をともなうもので、二〜三人の鉦に合わせて、三人の締め太鼓持ちが舞う。その所作には、一六斎・二六斎・三六斎があり、小学生・中高生・青年が担当する。以前までは、男性のみの参加であったが、少子化により小学生については女児も参加している。
 衣装は浴衣や常服を基本としている。しかしながら、8月17日(十七夜)と9月上旬に行われるものは、見世物として近世祭礼の影響を受けていると思われ、子供は「黄色カンバン・編み笠」、大人は「天狗・ひょっとこ・おかめ」の面・衣装となる。大人の三六斎は、前記衣装による変わり踊りで、神楽笛の調子と考えられるものが入るなど、六斎念仏を根源に、近世から近代初頭に独自の民俗芸能を創出したと考えられ、近隣にあまり類例を見ない。