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指 定 |
所在地 |
管理者 |
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平成11.4.23 県指定 |
小浜市須繩 |
曹洞宗大智寺 |
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この立像は像高94pで、木目をもつ朴の一木を丸彫りし、素地仕上げとした珍しい像である。その刀さばきも誠に鮮やかで、柔らかな肉身に密着する薄い衣のひだを美しく刻んで、その彫り口はすこぶる写実的であり、また像の構造からみて、鎌倉末、南北朝ころに流行する一木彫成像の一例と認められるが、県下に同種の例はすくない。なお光背、台座は江戸期の補作である。
この像を安置する観音堂は、現在これに接して建つ熊野神社の神宮寺、長滝寺の後身と伝えられるが、当時、同社の本地仏として、造立されたものとみて、ほぼ誤りはないであろう。
縁起によると、泰澄大師が諸国巡歴のとき、当地の長滝をご覧になり、これこそ那智の勝景にことならないと仰せになり、その麓で一七日間の勤行をなされて、おんたけ3尺の十一面観音像を彫刻され、立派な堂宇を建てて奉安されたという。
以後興亡幾変遷、堂も景勝の開創地、長滝より0.5q程下った現在地に遷されている。
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