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明通寺


木造薬師如来坐像 1軀


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指 定 所在地 管理者
昭和16.11.6 国指定 小浜市門前 真言宗御室派明通寺


 寺伝では、平安初頭、勅命をたまわって北陸巡行の途にあった坂上田村麻呂将軍が、霊夢の導きによって老翁の命ずるままに、棡の老樹から掘り出した霊像が、即ち当寺本尊薬師如来と、その両側に侍立する降三世明王、深沙大将の3尊であると伝えるが、その後、3度に及ぶ火災によって全てを焼失し、現存する本尊薬師如来もまた、その後の造像にかかわるものである。
 薬師如来坐像は像高144.5p、厨子いっぱいの堂々たるすがたで、頭上には粒の大きい螺髪を刻出し、両眼の見開きもつよく、相好は男性的で、王朝風の温雅な仏像とは趣を異にし、衲衣の衣文も太目のつよい衣褶を刻んで、この像高にふさわしい大容をあらわす。
 制作は平安時代末から鎌倉時代初頭にかけての一種過渡的な作風の一例と考えられる。