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上根来区


百里岳のシャクナゲ自生地


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指 定 所在地 管理者
昭和44.4.1 県指定 小浜市上根来字大谷 上根来生産森林組合


 伝説にきこえた鵜の瀬川(遠敷川)は、その源を百里岳(931m)に発している。この山は根来谷のきわまった滋賀県境に聳え立つ若狭最高の峻峰といえる。その北側の山腹一帯にシャクナゲが自生している。
 ここの山腹は岩壁、絶壁が多く、急斜面をなしているが、この一帯に大小様々のシャクナゲが初夏ともなれば紅色の花をつけて、まことに見事な花畠を現出するものである。
 若狭には丹後との国境や、江州との国境をなす、いわゆる能郷白山山系に属する北側には、シャクナゲの自生地が多いが、樹幹の太さに誇る名田庄村のものに比し、ここ根古谷字大谷は無数といってよい数量の多いことに特色がある。
 最大のもので根廻りが68pのものもあり、枝には40pから60pに近い太さのものも随所にある。
 天正の昔、織田信長の一武将として若狭路より越前朝倉氏討伐に向った徳川家康が、その帰途ここ根来谷を通った「針畑越え」の険路が百里岳の西八合目にあたるのである。
 シャクナゲにはホンシャクナゲとツクシシャクナゲがあり、本種は前者で、岐阜・滋賀県が北限とされている。植物学上ツツジ科の常緑低木で、石楠花とも書く。