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萬徳寺


萬徳寺庭園


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指 定 所在地 管理者
昭和7.3.25 国指定 小浜市金屋 高野山真言宗萬徳寺


 若狭彦神社から南へ1qで高野山真言宗の萬徳寺に着く。石段を登って山門をはいり、客殿の南にまわると宏大な枯山水の庭に出る。この庭園は若狭地方随一の名園で、北国庭園として地方色豊かな庭と賞美する人も多い。
 前は広く白砂が敷きつめられ、その南の山麓を築山風に利用し、頂上に3m近い巨石を中心に各所に石を配し、刈込みのつつじ多数がその間を飾り、また、まばらに松・山茶花・槇などが植えられている。この築山は、後のよく手入れされた山に続き、約3,000uの大庭園になっている。山内は老杉が高くそびえ、深山幽谷の趣がある。
 この庭園は寺がこの地に移された江戸時代初期に造られたもので、藩主酒井侯がしばしば訪れてめでてやまなかった庭である。
 この庭の中心をなす巨石を大日如来の象徴と見、庭全体が知恵の理想に精進する真言密教の精神を表現した金剛界曼茶羅の庭と解する人もある。春のさつきの美景はその花色から感覚を喜ばせ、官能を肯定する大日如来の五彩を示し、きらびやかな密教の色のうたげの中に現世を肯定していると見る。