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指 定 |
所在地 |
管理者 |
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大正2.8.20 国指定 |
小浜市金屋 |
高野山真言宗萬徳寺 |
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天然記念物の山モミジで有名な、名勝萬徳寺庭園の東方奥城に急傾斜の石段があり、その上の台地に、前面舞良戸を締め切った阿弥陀堂がある。重要文化財、阿弥陀如来坐像は、その堂内須弥壇に安置される。
当寺は古昔、音無川の岸にあった極楽寺(のち真言宗に転じ、正照院と号す)が、元亀の兵火に遭って衰微のあと、慶長7年(1602)萬徳寺と改称し、今の山麓に寺地を移したと伝えるが、その極楽寺の本尊が阿弥陀如来であった。
本像は、像高141.5p、半丈六の坐像で桧材寄木造り、現状は素地である。
やや伏目のおだやかな両眼、小さ目の唇、まるく温雅な肉どり、やや彫りの浅い衣文の線など、凡てに平安時代末の特色が顕著である。ただ両手先を後補して、やや大き目に過ぎるのは惜しい。
その台座は、仏像の裳先が台座に垂れかかる裳懸座の形をつくり古式にみえる。
当寺のある金屋は、その地名が示すように、中世以降、若狭鋳物師の本貫として知られたところであり、また当寺は若狭守護武田氏により、重科人(重罪者)の駆込寺として公許された特異な寺歴をもつ。
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