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多田寺


木造阿弥陀如来坐像 3軀


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指 定 所在地 管理者
平成7.4.21 県指定 小浜市多田 高野山真言宗多田寺


 多田寺本堂内陣の右脇陣に、二段に並列して安置される3体の阿弥陀如来坐像で、この3体はそれぞれ独立した寺院の本尊であったものと思われるが、それらが退転ののち、古寺の多田寺にあつめられたものである。
 中央の最も大きな阿弥陀如来像は、像高144.5p、膝張118pあり、背部に記されてある朱註によって、小浜心光寺末、性興寺の本尊であったことが判明する。その温雅な像容と、衣文の彫り口からみて、平安時代末頃の造像と認められる。
 左右のやや小型の2如来像はほとんど同型で、像高はともに91.5p、膝張の差は1pに過ぎない。やはり製作は平安時代末期であろう。そのうちの1体は、江戸時代にあった六斎堂の本像とみられる。
 3尊とも、来迎印を結び、造像当時の盛んな信仰を物語っている。