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指 定 |
所在地 |
管理者 |
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昭和32.3.11 県指定 |
小浜市野代 |
高野山真言宗妙楽寺 |
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木造聖観音菩薩立像は本堂内、向って右脇陣に安置されている。
この尊像はかつて本堂右手の薬師堂に祀られていたが、造像当初からの奉安とは思われず、恐らく独尊として信仰されていたものが、後、故あってこの小堂に移されたものであろう。
像高161.5p、彫眼の一木彫成像で昭和31年の簡易修理に際し、近世の部厚い彩色を剥がしたあと素地の美しい像容が表われた。面相は稍小づくりにみえる目鼻立ちで、頬の丸味も張りがあり豊かでおだやかな相好であるが、右脚を稍ゆるめて立つ体部もそれに似合う厚みと量感を適確に表わして、古様を充分に窺わせるが、特に天衣、条帛、裳には稍過飾を思わせる華やかな渦文を刻む一方、二重にかかる天衣の形制、膝前から裳裾に表出の同心円の衣褶、足首を覆う着裳の制など、冴えた彫技にはみるべきものがある。制作は恐らく平安時代の10〜11世紀であろう。
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