文化財情報

上船塚古墳

記念物(史跡) / 若狭町 / 【構成文化財】上中古墳群

日笠区船塚地籍にあって、国道27号線と旧国道(若狭街道)にはさまれ、下船塚古墳とほぼ並存します。
 典型的な美しさをみせる前方後円墳で、主軸はほぼ東西の方向に、後円部を東に、前方部を西にして築造されています。
 その形態は、脇袋古墳群の西塚古墳に酷似しています。
全長70m、後円部径約36mで、比較的狭くくびれの幅も20m余りで狭く、これに対し前方部の長さが比較的に長く先端の幅も約50mを示し、高さは前方部後円部共ほとんど同じ高さで約16mです。明治初期頃まで北側のくびれ部に、造り出しと思われる官地があったが確認できません。下船塚古墳より築成年代が下降すると推定されます。
 周囲は空濠となっており、埋め立て箇所から埴輪残片がよく出土しました。葺石も僅かながら残っていますが、未発掘のため詳細を知ることはできません。
 古来、若狭国造(くにみやつこ)の墳墓と伝えられ、往昔は遠敷明神の祭祀にあたり、この船塚に神主が参向して幣帛(へいはく)を奉戴(ほうたい)し、両塚の周囲を巡行した後、国分の御幣社(円墳上)に収めたと伝えられることから若狭姫神社と何らかの縁由があったものと思われます。
 古墳時代後期。国史跡。


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