八曲一双の金屏風で、日本図は八曲全面に描かれ、九州、四国、中国から関西方面の海岸線はかなり現実的に描かれ、長崎、名越の地名も記入されています。。これに比べ、東北、北海道地方の海岸線は多少現実にそわない形で描かれています。
世界図は、中央四曲に楕円形に区切って描かれ、左右両面はあけてただ金箔だけを埋め、赤道は1経度に目盛し、さらに10度毎に赤線で区画してあるなど、巧緻精彩に作られています。
世界図・日本図の多くは江戸時代の作ですが、本図はそれ以前、小浜が南蛮貿易で栄えていた頃の製作と考えられる貴重なものです。旧廻船問屋に伝わった文化財で、海外にも開かれていた小浜ならではの遺産です。