新幹線はいつ来るの。
北陸新幹線金沢~敦賀間は、2024年春(令和6年春)の開業が予定されています。
敦賀~新大阪間の全線開業時期について、国は、2046年頃としていますが、小浜市を含めた福井県や経済団体などは、2030年度末(令和12年度末)頃までの全線開業を目指しています。
敦賀~新大阪間の着工予定は。
敦賀~新大阪間は、現在、環境アセスメントの手続きが行われています。
小浜市をはじめ、北陸・関西などの沿線自治体や経済団体は、2030年度末(令和12年度末)頃までの全線開業を目指して、2023年度当初から整備をはじめるよう、政府・与党に対して強く要請を行っています。
敦賀~新大阪間の新幹線建設工事の概要は。
敦賀~新大阪間は、敦賀駅を起点として延長約140kmの路線で、建設事業費は2兆1千億円とされています。小浜市内においては、主に高架橋で通過し、新駅については北川を通過した後、JR小浜線東小浜付近に設置される予定です。また、本市付近以南は、主に山岳トンネルで通過し、京都府境へ向かいます。
新幹線新駅ができる場所と公表時期はいつごろ。
おおまかな新駅の場所については、JR小浜線東小浜付近に設置される予定です。現在、具体的な場所の公表時期は明らかになっていません。
今後は環境アセスメントの手続きの中で、具体的な新駅の場所が明らかになる準備書の公表を経て、令和4年度内に環境アセスメントの結果が公表される予定です。
北陸新幹線全線開業によるメリットは。またデメリットは。
まず、新たな日本海側の国土軸が形成され、「災害に強い国土構造」となります。次に「交通利便性の向上」があげられます。小浜~京都間が19分、新大阪間が38分で繋がり、他都市との移動時間が大幅に短縮します。新幹線を通じた人の交流は、首都圏方面などにまで及び、さらに、飛行機を利用した交通アクセスも向上するため、小浜の新駅は全国、世界との交流にも利用されることが期待されます。このように全線開業により、本市の発展可能性を大きく広げるものと期待しています。
一方で交通利便性の向上に伴い、本市から人の流れや地域の経済が吸い取られるストロー効果により、都市部に経済活動などが奪われてしまうことが懸念されますが、小浜市新まちづくり構想で掲げた目指す姿、「スマート&スローシティ」の実現に向けて、住む人・訪れる人が心惹かれる新たなまちづくりを進めていきたいと考えています。
北陸新幹線全線開業によって小浜のまちや私たちの暮らしはどう変わるの。
小浜~京都間が所要時間19分で繋がることで、小浜のまちが京都エリアなど関西の生活圏になり得ると考えています。
先端技術の遠隔治療や都市から小浜市への新幹線通勤による往診など、医療面の向上や新駅を中心とした新しい移動方法の導入等で交通利便性を向上させることができます。さらに、市民の方の行動範囲が広がることで、通勤・通学・文化活動への参加・旅行・買い物・通院など、都市の文化や様々なサービスに触れる機会が増え、暮らしの満足度の高まりが期待できます。
新幹線新駅に停車する列車はどれくらいあるの。
北陸新幹線で運行している速達型(かがやき)は、1日あたり12~16本、各駅停車型(はくたか)は、1日あたり14~15本運行しており、各駅停車型のダイヤの平均間隔は60分前後となっています。小浜の新駅に停車する列車については、運行計画が具体的になる時期に議論されるものと考えています。
まちづくり計画の進み具合は。
全線開業を活かしたまちづくりの方向性を示す「小浜市新まちづくり構想」を令和2年6月に策定しました。今後、新駅の具体的な場所などが明らかになることを踏まえ、新駅周辺のまちづくりなどについて、各種団体や市民の皆様からご意見やご提案をいただく場を設け、対話を重ねながら、新駅周辺エリアの整備方針や整備計画等の検討を進めていきます。
新幹線建設費に対する市の財政負担はどうなるの。
新幹線建設費は、JRが支払う貸付料を除いた対象経費のうち国が3分の2、地方が3分の1を負担することになります。駅の設置が予定されている小浜市では、市内建設費の一部を対象に、地方負担分の10分の1程度を負担することになります。本市が負担する額については、今後の協議になります。
市負担分は9割を借り入れで賄うことができ、その返済は、地方交付税で軽減措置が受けられることから、実質的な負担はさらに軽減されることになります。
なお、新幹線開業後は、固定資産税など一定の税収が見込まれます。
新幹線新駅周辺の整備など、多くの費用が必要になるけれど、財政計画をどのように考えているの。
新駅周辺の整備については、現在、新駅の場所が示されておらず、整備計画もないため財政計画を策定できませんが、持続可能な財政運営を確保するため、今後、新駅周辺の整備計画を策定する際には、本市の負担額や整備費用等についても明らかにし、財政への影響を中・長期財政計画等に反映していきます。
北陸新幹線全線開業による経済効果はどれくらいあるの。
全線開業が、小浜市を含めた福井県や経済団体などが求めている2030年度末頃までに実現すれば、約4兆3千億円の経済効果が得られる試算も出されています。関西と北陸の間を中心に、時間短縮によって全国で交流人口が活発になり、消費増加などによる波及効果なども期待されています。
高架が増えて景観が損なわれるのでは。
新駅周辺エリアなどの新たなまちづくりを計画するには、本市の政策にあった景観づくりが重要です。市内を通過する高架橋については、施工技術の進歩によって柱間隔を長くすることや形状などについても十分に景観に配慮することを関係機関と協議していきたいと考えています。
新幹線開業によってJR小浜線はどうなるの。
JR小浜線については、優等列車が走っておらず、新幹線開業により経営分離される並行在来線には該当しないものと認識しています。
新幹線開業後も引き続き、地域の方の移動手段として、また、新幹線利用者の2次交通として、重要な役割を果たしていきます。
現小浜駅と新幹線新駅間のアクセスはどうなるの。
小浜線利用のほかにバスなどの車両を利用した移動が考えられます。今後、新駅の場所などを踏まえ、利便性が高く利用しやすいアクセスの方法を検討していきたいと考えています。