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極楽寺


紙本著色墨書真盛上人六字名号 1幅


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指 定 所在地 管理者
平成23.4.18 市指定 小浜市白鳥 天台真盛宗極楽寺


 天台真盛宗極楽寺は、明応元年(1492)に同宗開祖の真盛(円戒国師)の弟子である真明により開基されたと伝わる。もとは小浜砂州の先端の須崎町(多賀)に開基されたようで、港で働く労働者の信仰のもとに成立したと考えられている。しかしながら、本尊や一部の仏画には、これを遡る遺品も見られ、天台宗の前身寺院があったことも想定される。
 本軸は紙本に墨書で六字「南無阿弥陀仏」を力強く書いた真盛上人の真筆と考えられる。布教過程で数多くの遺品が残され、天台真盛宗の各寺院には御親筆・寺宝として比較的多く伝世している。
 いずれにしても、市内では二件のみの天台真盛宗の寺院であり、その性格や小浜での仏教信仰過程を知る上で重要な資料である。本書跡の位置付けは多数伝世する中世仏画とともに考えなければならない。
 また、天台真盛宗は上人の生国である伊勢や伊賀、本山西教寺がある近江、その影響により布教を受けた越前に多数分布しており、布教過程での若狭小浜の位置付けも重要となり、それを位置づける歴史遺産として貴重である。