極楽寺：絹本著色天台大師像

若狭小浜のデジタル文化財

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文化財とは

極楽寺

		絹本著色天台大師像　１幅

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指　定	所在地	管理者

平成23.4.18 市指定	小浜市白鳥	天台真盛宗極楽寺

　天台大師智顗(ちぎ)は、中国天台宗の実質的な開祖として知られ、智者大師とも呼ばれる。天台宗では高祖として祀ることから、同宗に多く遺存する。
　本図は、禅鎮を載せた頭巾をつけ、曲ろくの上に禅定印を結んで瞑目する坐像の一般的な形式をとる。
　衣の団花文・曲ろくなどは金泥で描き、袈裟は朽木文を彩色豪華に描かれている。前面に沓と水瓶を置き、水瓶は表箔とする。また、上部に色紙形を三紙配列し、背景に金泥による草木を描き、法華玄義等の一文を墨書している。その定型化する画様や画絹から室町時代の作と考えられる。一部の絹が剥落し後世に補った彩色部分があるが、当初の鮮明な彩色をうかがうことができる。相対的に絵具や画絹の剥落は少なく、また市内には中世の遺品が少ない貴重な画像といえよう。
　極楽寺は、明応元年（1492）に天台真盛宗の寺院として創建されており、創建を前後する時期の中世密教系絵画がまとまって伝世しており、同じく同時代の密教絵画を数多く伝世させる市内萬徳寺、羽賀寺と同様に中世小浜の信仰や密教文化を考える上で貴重な寺院・資料群といえる。