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指 定 |
所在地 |
管理者 |
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平成21.3.31 県指定 |
小浜市小浜神田 |
誓願寺 |
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両腕の大略を含む頭体幹部を針葉樹とみられる一材から彫出し、内刳りも施さない、古様な一木造りの技法で造られた菩薩像である。胴部をかなり絞って直立した姿なども古様であるが、瞼の開きの少ない穏顔や着衣の彫りの浅い衣表現、あるいは体躯の奥行きの薄さを見ると、製作の時期は平安時代も末期頃かと思われる。多少素朴なところも認められるものの、造形に破綻はなく、平安時代末頃の古仏として評価される。
この観音像が所蔵する誓願寺は小浜市の旧市街地に所在するが、この地域には平安時代に遡るような古仏は他に存在せず、この観音菩薩像が最も古いものとみられる。伝来の詳細は不明であるが、修理銘と思われる台座の銘文や寺蔵の縁起などからすれば、近世にはこの地域で信仰を集めていたことも判明する。
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