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愛宕神社


絹本著色地蔵十王図 1幅


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指 定 所在地 管理者
平成17.4.25市指定 小浜市伏原 愛宕神社


 本画像は縦長の絹本の画面に、地蔵菩薩と十王図を描いた仏画である。
 地蔵菩薩および十王信仰はいずれも中国に端を発し、やがて朝鮮半島から日本にも伝えられている。ただ中国での十王図は、それぞれ別に表わされるのが主流であるが、これに対し、朝鮮半島では高麗時代から地蔵と十王を一図に合わせ描くようになる。本作品もその系統を引くものであると考えられる。本作品の作風からみると室町時代前期頃に大陸から伝わった画像を手本に描いたものと思われる。
 付属の書付には、「常高院」持ち物であったものが愛宕神社に奉納されたと書かれている。この常高院(常光院とも。1633年66歳没)は、浅井長政の娘で小浜藩の初代藩主京極高次の正室だった人物で、いわゆるお初の方である。
 このようなことから、本画像は絵画としてもさることながら、その歴史性においても小浜の近世初頭を代表する物件として重要と思われる。寸法は縦85.7センチ、横37.5センチである。