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加尾区


木造兜跋毘沙門天立像 1軀


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指 定 所在地 管理者
平成15.5.6 登録 小浜市加尾(
現在若狭歴史民俗資料館に寄託)
加尾区


 本像は古様を示す兜跋毘沙門天立像である。頭体幹部と地天女を針葉樹の材から彫り出し、これに両腕を矧ぐ古様な一木造りであり、躰部に内刳りは施されていない。表面は大部分素地を呈しているが、一部白下地彩色の痕跡が認められることから、本来は彩色の像であった可能性もある。以上のことから本像は平安時代後期に制作されたものと考えられる。
 本像は随所に損傷が見られるが、堅海の長慶院の木造観音菩薩坐像(重要文化財)を代表とする、内外海地区の平安時代中期以降の仏像群の一つと考えられる。また、その中でも本仏像は市内では類例の無い兜跋毘沙門天像でもあるため、小浜地域の歴史を物語る資料として評価されるとともに、加尾地域の信仰の歴史を考える上でも重要な遺品と言える。