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指 定 |
所在地 |
管理者 |
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昭和45.5.8 県指定 |
小浜市谷田部 |
谷田部区 |
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谷田部の西部山麓には古刹で知られる谷田寺があり、反対側低地の水田側には当区の鎮守若宮八幡宮がある。この八幡宮の北側、同じ境内のなかに薬師如来坐像を安置する薬師堂がある。
この地はもと真言宗薬師寺のあったところと伝えられるが、江戸初期にはすでにこの寺は無住となったようである。
この堂の本尊薬師如来坐像は平安時代末期の作であり、材質はまきの木とみられる。寄木造り、内刳りを入念にほどこされ、したがって法量の割には軽い。
法量は像高142p、膝張124p、肘張121pの堂々たる姿で、左手には薬壺を持ち、切付の螺髪が細粒で、よくそろっているあたりも時代の特色を示している。像高に比して、頭部が小さ目で、それ故に像は軽快にみえ、相好も伏目のやさしい両眼、小さ目の唇、いかにもまるい両頬のアウトラインなど、平安末の如来像の特色が顕著であるが、両脚部の衣文が体部のそれと趣を異にし、すこぶる剛直にみえるので、あるいはこの部分を後補したかと考えられる。
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