※画像クリックで拡大写真

|
指 定 |
所在地 |
管理者 |
|
昭和35.3.5 市指定 |
小浜市浅間 |
臨済宗妙心寺派常高寺 |
|
常高寺は寛永7年(1630)創建の名刹で、現存する常高院の貴重な肖像画、自筆の消息、墓所の他、書院に遺るこの壁画が、往時の盛運を偲ばせている。
本堂は大正12年(1923)に焼亡、荒れた書院、庫裡などが残ったが、さらに昭和39年(1964)には山門の炎上もあって、まさに廃寺同然の荒れ寺となっていた。しかし、由緒ある名刹復興の動きもあって、平成13年に復興した。
書院奥の間の床壁画は、ここにいう壁画が描かれているところである。正面壁画は縦253p×横278p、その両側面は80p幅の画壁である。
この壁画の作者は、狩野式部卿法眼洞春藤原美信である。洞春美信は俗称三四郎、名を美信といい、式部卿法眼に叙せられた人である。
かの著名な探幽の養子に洞雲益信があったが、その第4世が美信であり、駿河台狩野派の画人である。江戸中期における狩野派の一大名手といわれる。
この壁画は、永徳や探幽の桃山美術の豪華さに比べて、その画風は非常に簡素である。ここに駿河台風の特色がある。飛瀑をあつかった此の墨絵には、華麗を退け、温柔に陥ることを避けた味わいが溢れている。
|
|