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長福寺


木造十一面観音菩薩立像 1軀


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指 定 所在地 管理者
昭和29.12.3 県指定 小浜市平野 曹洞宗長福寺


 小浜市内にはJR沿線の駅が5つある。その最も東にあるのが新平野駅であって、ここから南へ徒歩約5分のところにあるのが曹洞宗長福寺である。
 木造十一面観音菩薩立像を安置する観音堂は、長福寺本堂の右辺やや離れたところに建つ小堂である。堂の左側には幣の山が迫り、右側には国道27号線が走る。
 本像は古来より、安産の仏として、地方民の信仰が篤く、また厳重な秘仏であって現在でも17年目、或は33年目の開帳に際しなければ拝観できない。
 像高110p、桧材でつくられている。
 伏目のやさしい両眼、唇の小さく、おだやかな相好をみると、像は平安末の像容にならった鎌倉時代の制作とみてよいであろう。
本像は頭、体部を一木からつくり、内刳も施さず、そのころとしては異例の古風な構造を示しているのは、作者が地方の人である故であろう。
 裳の衣文なども、こまかいひだを省いて、簡略に刻まれている。両手の肘から先は後補で当初の像容に判然としない。