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指 定 |
所在地 |
管理者 |
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大正10.4.30 国指定 |
小浜市竜前 |
小浜市 |
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竜前区に入ると、遠くに神宮寺を望み、すぐ手前に若狭一の宮上社の森がみえる。蓮華寺は集落入口の右手の道をとれば、鉄板葺の小庵として、静かなたたずまいをみせている。銅造薬師如来立像は、この蓮華寺境内入口の薬師堂の本尊として祀られていたが、昭和43年、国の補助を得て蓮華寺に隣接する北側に、近代コンクリート式宝形造りの収蔵庫を建設、ここに奉安し、いまは区長管理のもとに拝観も許されている。
像高50.9p、両手首先を別鋳差し枘つぎするほか、本体部は一鋳で、いまの右手首先は後補のものとかわっている。
この像の、頭部の肉髻の低平な形、地髪のわずかに波形を示す特色、温雅な目鼻だち、自然さを失わない衣文の意匠などに、鎌倉前半期の特色がうかがわれるが、果して本像の背面には「若狭国一宮本地宝治二年戌申六月日」という銘が刻まれている。
本像は、その紀年銘宝治2年(1248)から、この期を代表する基準作としても重要な遺例であるが、また若狭における最古の金石文として、さらには若狭一の宮上社の本地仏であることを実証した記録としても貴重である。
なお若狭一の宮上社の本地が、薬師如来であることは『若州管内寺社什物記』、「若狭国鎮守一二の宮縁起」などによって早くから知られていたが、明治元年の神仏分離令に伴い、一の宮上社から下賜せられ、始めて造像の年代も明らかとなった。
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