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妙楽寺


木造地蔵菩薩坐像 1軀


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指 定 所在地 管理者
昭和32.3.11 県指定 小浜市野代 高野山真言宗妙楽寺


 本堂の左側に宝形造り瓦葺の地蔵堂がある。堂内の本尊は地蔵菩薩像であって、寺伝では恵心僧都の作と伝える堂内千体仏の主尊である。
 像高は踏下げの足裏から頭上まで、165.4p、坐高134p、半丈六の大作で、寄木造、いかにも円く、円満でふくよかな相好といい、衣文の浅くおだやかな彫り口といい、平安末の典型的な姿を示している。眼は三日月形に細く長く、伏目がちにし、左に摩尼宝珠を持ち、右に錫杖を執る延命地蔵尊の姿である。
 全身の漆箔、彩色は後補。
 地蔵菩薩は、釈迦入滅の後、弥勒菩薩が出世されるという56億7千万年の間、即ち無仏のときにあって衆生救済の責をもたれるものとされるが、その親しみ易い比丘の形像は、いかにも六道能化の慈尊らしい。