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妙楽寺


妙楽寺本堂 1棟  附 厨子 1基


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指 定 所在地 管理者
明治34.3.17 国指定
昭和37.6.2 厨子
小浜市野代 高野山真言宗妙楽寺


 奈良時代のはじめ、名僧行基が本尊を刻んで山腹岩屋山に奉安し、その後弘法大師が霊地を占って今の地に伽藍を建立したと伝える。
 この建物は若狭に現存する建築の中で最も古いものの一つである。明治34年(1901)に特別保護建造物に指定され、昭和37年には解体修理を行って、昔のおもかげを復元したものである。
 円柱や斗栱など軒廻りは見事な和様で、すべてが大陸様式を混入せず、また木割も大きくて、全体に雄健で鈍朴清楚な味わいをただよわせている。鎌倉時代初期の建築である。
 五間四面の本堂内部は、密教建築の特色として内外陣に分れ、殊に外陣の天井は寄棟式化粧屋根裏を呈していて、近江長寿寺や豊前善光寺などに見られるが、他に多くの例をみないものである。そして内外陣境には菱欄間と格子戸を入れて区画を厳重にしている。
 内陣の正面の須弥壇および永仁4年(1296)の墨書がある厨子の格侠間は、ともに古い様式の逸品である。