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指 定 |
所在地 |
管理者 |
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昭和58.5.21 市指定 |
小浜市尾崎 |
臨済宗南禅寺派円照寺 |
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尾崎の高台に建つ円照寺本堂の向って右手に、江戸時代初期の作庭と伝える庭園がある。
この庭園は、北面する山麓の傾斜地を巧みに利用して築造された林泉庭園(築山山水)で、堺区には低樹を配植して生垣とし、後方の山地を樹林越しに借景とするが、庭区の左端は堂後に及んでいる。また、後世に一部改変を受けている。
庭景は、前面に大きく心字型の池を設け、池中には中島一箇を置く。池の中央彼岸には、此岸に向けて張り出す大きな起・臥の両石を配し、そのやや右には石橋を架して逍遥の細径を通じている。池畔に岬、入江、曲浦などを屈曲してつくりだす石組みを護岸とし、園内の山径には処々、飛石を配してつつじを添植し、池畔は密に、平庭は疎として大小のつつじを配植する。巨石を中尊とする三尊石は、引水の容易な庭区左方の築山上に築かれ、直下の石組みから池畔の間を、深山幽谷に見たてて飛瀑二段に懸かる石組みとし、谷の半ば左岸には添景の六角石幢(南北朝期)一基を建て、下流の瀑端はつつじと跳石の隠顕にまかせている。本庭園は、小庭であるが、市域では国指定の万徳寺庭園に次ぐ佳園として価値高いもので、保存も極めて良好である。なお、毎年5月末から6月の頃、楓の枝葉に泡状の卵堺を産みつけた森青蛙が、園池に重く垂れ落ちる神秘な生命の営みを見ることができる。
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