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極楽寺


絹本著色十三仏図 1幅


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指 定 所在地 管理者
平成23.4.18 市指定 小浜市白鳥 天台真盛宗極楽寺


 十三仏は亡くなった人の中陰や周忌の法要に本尊として用いられる画像で、一般的には本図のように諸尊を配置した形式と来迎形式のものとの二例の図がみられる。十三仏信仰は鎌倉時代に流布した十王信仰に派生し、南北朝時代に形式化されたと言われている。
 本図は、目の粗い絵絹を用い、上辺に天蓋を配し、その下に虚空蔵菩薩を描き、以下に三尊ずつ四段に十三仏を坐像で配す。また、文様は金泥で丁寧に描かれている。特徴的なのは、下辺に波が打ち寄せ、各尊仏は岩上に座すように配置されており、周りに雲が立ち込めているという珍しい背景を用いている点といえよう。
 絵絹の剥落が著しく、決して保存状態のよい画像とはいえないが、その珍しい背景や一括して極楽寺に保管される画像との関係上、非常に貴重な文化財ということができる。
 なお、同じく同寺に伝世する画像として、非常に傷みの激しい鎌倉時代まで遡る地蔵菩薩来迎図と、室町時代の不動明王二童子像がある。